9/16/2016

『3時の港』より航海へ

桜上水のメガネコーヒーでの4日間のイベント
3時の港』を終えました。

4日間の会期中、寄港いただきました皆様に、まず御礼申し上げます。

開港まえ、開港ののちも、ウェブサイトやSNSでの発信を広めていただいた方々、また港の案内状を置いていただいた幾つかのお店(桜上水界隈では下高井戸駅前のカフェ ulalakaや、赤堤の町中にある洋菓子店 yaskesunfoodをはじめ、自由が丘や吉祥寺、上井草などにも広めていただいたお店があります)にも、あらためて感謝と御礼を申し上げます。

いろいろの場所を経由して「港」の噂を聞きつけた方が訪ねてくださり、あるいは何年、何十年ぶりの旧友との再会があったり、いつも足を運んでくださる方々とまた新しい時間が生まれたりなど、様々な形での交易をなすことができたようにおもいます。

ふだんから通っているお店を会場につかわせていただいて、自分の好きなように企画する展示は、気楽なようでいてかえって重圧の大きなもので、4日間という長めの会期の今回は、人知れず緊張しつつ臨む展示となりました。ぶじに終えて、ホッとすると同時に気が抜けてしまったり、後始末のもろもろに気を取られているうちに、ブログでのご報告が遅くなりましたこと、おゆるしください。

ざっと、展示の様子を写真で振り返ります。




メガネコーヒー店内、展示をしていた空間を入口付近よりのぞむ。
手前の白いパッケージは、このイベントのためにメガネコーヒー店主がブレンドしてくださったコーヒー豆。私が描いた紋章のイラストをデザイナーさんにお願いして印章に仕立て、手捺ししたものを豆のパッケージデザインに採用していただきました。





コーヒー豆の他にも、今回のためにいつもとはちがうパウンドケーキを、期間限定メニューとしてとくべつに店内で供してくださいました。

金を装った煤竹の道具や、茶箱の茶杓、右手には『工芸青花』が写っています。




奥行きのある白いカウンターは、おもっていたとおり、竹の道具とよく調和し、壁面のあざやかな青が背景として新鮮な効果をもたらします。コーヒーカップは売り物ですかと訊ねられたりもしました(売り物ではありません)。




包装用の紙袋などにも紋章の印。

お買い物にかぎらず、記念に持ち帰っていただいた方も多くいらっしゃいました(どちらかというと、私が無理やりに渡したという疑惑もありますが)。


4日間、ずいぶん多くの方に寄港をしていただき、できるかぎり、お一人ずつとお話させていただく時間をもつよう心がけましたが、至らぬ点もあったかとおもいます。毎回、完璧には程遠いながらも、少しでも楽しい時間を持ち帰っていただけたなら幸いです。


「交易」という言葉は必ずしも売買をするという意味で用いてはいません。

今回の展示においては、一点ずつの品に説明書きをつけておりませんので、「これはなんですか」というご質問を毎日、何十回と受けることになります。答えが用意されている場合もあれば、答えのない場合もあり、私みずから応答を重ねるなかに、私にとって何かしら得るものがありますし、相手の方にも何かを感じていただける場合もあるかと思います。

そうしたやりとりを含めての交易を、今回はたいへん多く重ねることができました。お一人ずつとの交易のなかで、その方だけのいわば特産品のようなお話をいただき、ありがとうございました。

ついつい長くなりました。

最後になりましたが、会場として快くお店をお貸しくださった、メガネコーヒー店主のTさんに、あつく御礼申し上げます。

本来はギャラリーとして貸し出しているわけではない場所、質の高いコーヒー豆とその味わいを追い求める本格的なコーヒー店でありながら、気どらないキャラクターの店主が営む、このお店の顔とも言うべきカウンターを4日間もよく私に貸して下さったなと、その肝のふとさと器の大きさに、今更ながら驚かされた今回の「港」でした。

非日常の時間を終え、ふたたび日常にもどったメガネコーヒーに、これからも通いつづけたいとおもいます。




竹工家の船団は、すでに3時の港を出港しました。

つぎの交易の予定はありませんので、しばらくは航海と補給をつづけながら、寄港先を探します。またいつか、どこかの港でお会いしましょう。どうも、ありがとうございました。